ThinkPad X40 の購入

勢いは怖いものです(笑)


それは、過ちから始まった

 別に、買うつもりはなかったんです。冷やかしの意味で入札しただけなのです。ただ、その後応札する人がいなかった模様で、気づくと、落札していました。なんということでしょう!

 興味がなかったわけではありません。ただ、X40 は HDD が特殊で、扱いが難しいと聞いていたので、自分で購入することはないだろう、と考えていました。以前、モバイル用途にするつもりで、X20 を購入したものの、Power 不足もあり、結局は使わなくなってしまったこともあり、メインマシン以外にマシンを用意することに意味を見出せなくなっていました。

 落札した以上、支払いを行うのが落札者の義務です。支払いを終わらせて、翌々日には X40 が手元に届いていました。また1台、コレクションが増えてしまった瞬間でした(沈)

ThinkPad X40 の仕様

ThinkPad X40
CPU Intel Pentium M 1.1GHz
Mem 512MB(PC2700) 256MB+256MB
HDD HTC426040G9AT00 40GB IDE
NIC Intel Pro/1000 1000BASE-TX
Wireless Intel Pro/Wireless 2200 BG 54MHz
LCD 12.1 1024x768

 コンパクトにまとめていますが、Power がないわけではないところが、IBM らしいといえますね。惜しむらくは、オンボードのメモリが 256MB となっているところですね。とはいえ、当時としては、512MB を追加して、768MB となれば、当面の使用には問題ないと考えられていた時期ですから、決して日和ったものではないといえますね。すでに Gigabit Ether を投入していたのは、先見性があるといえます。

強化点

 さて、全体としてのまとまりは良いとはいっても、そのまま実戦配備するには向かないのもの事実です。どんなポイントを強化していくことになるでしょうか

HDD

 中古パソコンを購入して、必ず行うのは、HDD の交換です。丁寧に使っていたとしても、HDD は消耗品ですから、中古で購入する場合には、もっとも危険な部品ともいえます。容量の拡大と速度の向上を狙って、HDD を現行品に交換するのは、常套手段でもあります。

 しかし、X40 はここに致命的な弱点があります。それは 1.8" というサイズです。Note PC で多く用いられる 2.5" を短くしたサイズのため、そもそもの玉数が少ないです。したがって交換する HDD を探そうとしても、見つけられない、ということになります。さらには、供給電圧が 3.3V となっているため、はみ出し覚悟で 2.5" をぶら下げようとしても、駆動できない、という問題が生じてきます。

 X40 のパフォーマンスが芳しくない、と呼ばれる原因に、この 1.8" HDD があるのに、換装という方法で解決できないため、全体としての評価が下がってしまいました。不人気機種に挙げられる原因ともいえます。

 さて、ではどうするか、ということですが、ここで SSD(Solid State Disk) が登場してきます。SSD は、簡単にいえば、メモリを HDD として使った HDD 、となります。メモリを使うので、高速性が確保され、消費電力が抑えられるというメリットがあります。一方、メモリを使う副産物として、価格が高価というデメリットがあります。早いけど高い、というなかなか悩ましいところです。

 SSD を導入するときに、もうひとつの問題が顔を出してきます。それは、インターフェイス(I/F)の問題です。SSD の I/F は、大きくわけると、IDE タイプと ZIF タイプがあります。IDE タイプは、HDD のインターフェイスそのままなので、加工なしでそのまま置き換えられますが、ZIF タイプはそのままでは接続できないので、変換コネクタを経由しての装着となります。そして、変換コネクタの接続には、分解が必須となりますので、ちょっと敷居が高くなります。

 ThinkPad を分解することにそう抵抗があるわけではないのですが、しなくてすむものであればしたくない、というところもあります。なので、ひたすら IDE タイプの SSD を探して、最終的には、32GB の SSD を入手しました。もっとも、SSD の購入価格が、本体の倍以上となってしまい、少々本末転倒となってしまった感は否めませんが(笑)。

キーボード

 中古となった場合に、もっとも酷使されている部分といえます。キートップの文字はがれ位であればそれほど問題ではないのですが、キートップ下のゴムが劣化していると、タッチが劣化してしまい、作業効率を著しく低下させてしまうことになります。

 ThinkPad のキーボードは非常に良いつくりですが、経年劣化は免れません。しかし、そんな場合も ThinkPad であれば不安はありません。IBM では、一般ユーザーでも部品を購入することができるのです。これが、私が IBM ThinkPad を使い続けている理由のひとつにもなっています。

 キーボードを交換したくなる理由には、ヘタリ以外のものもあります。それは、キートップのひらがなの排除です。ローマ字による日本語入力を行う上では、キートップのひらがなをみて打つことはありません。また、無変換、変換、ひらがなキーも、日本語変換を ATOK で覚えた人間には、出番がありません。むしろ、これらのキーのため、最下段にあるスペースバーが短くなっていることのほうが不満となります。したがって、英語キーボードを求めることは、自然の流れなのです。

 ということで、英語キーボードと若松通商から入手して交換、といくはずでした。しかし、結果としては、日本語キーボードのまま使うことになりました。実は、交換作業を進めたところ、一本のネジをなめてしまい、はすせなくなってしまいました(;_;)。瞬着を使ってみたりもしたのですが、どうにも解消できず、交換用のキーボードはあっても、交換作業が行えない、という状態となってしまいました。きちんとした工具を使わなかったばかりに、このような不幸な事態を招いてしまいました。

メモリ

 512MB のメモリは、Windows XP を使う上で、きちんと使える標準量です。とはいえ、こと Windows については、メモリがあればあるだけ快適になる部分でもありますので、すでに搭載されている 256MB と交換しても良いメモリがあれば、交換するのは必然です。

 直接はこれように購入したのではなかったのですが、なぜか手元に 1GB メモリモジュールが余っている状態でしたので、搭載されていた 256MB をはずして、1GB モジュールを取り付け、1.2GB 実装にしました。これだけあれば、通常作業でメモリ不足となることはありません。むしろ、これ以上メモリが必要な用途には、このマシンを選択してはいけません(笑)。

 欲を言えば、オンボード側も交換したいところですが、さすがに外しようがない(半田付けが必要)となるので、それはさすがにしていません。

工学ドライブ

 通常の使用においては、あえて必要ないところですが、OS のインストールを考えると、CD Boot できるものを手配しておきたいところです。ということで、再び Yahoo Auction をあさっていたところ、なんと、X40 用の USB コンボドライブ(DVD/CD-RW、CD Boot 対応)が出品されていたので、こちらもしっかりと落札しています。

 このドライブ、USB 給電で動作するので、X40 本体と USB ケーブルで接続するだけで、使用可能になるという優れものです。大変重宝するアイテムですが、実のところ、OS インストール以外には使う場面がないという、ある意味活躍の場がないところであったりもします。


Last Update is 2010/11/06. CopyRights Tazoe Kazuya 2010.