OpenSolaris の導入

ただの Intel 版 Solaris ではない!?


OpenSolaris とは

 Solaris とは、SUN Microsystems 社が、自社製のコンピュータに載せた OS です。RISC プロセッサである SPARC 上での動作となっているため、以前は SPARC を搭載したコンピュータでないと動作しなかったのですが、Intel 用の Solaris を SUN が公開したことから、一般の PC 上でも、Solaris が使えることになりました。Solaris を使うことのメリットはなにか、と言われると、現時点では特にありません。あえていえば、かつては業務用として使われていた安定性がある、ということになるかと思いますが、こと私が使うレベルでは、Vine Linux でも十分安定しているので、特に変更する必要はありませんでした。

 実は以前にも Solaris を導入したことはありました。ThinkPad T21 に Solaris 10 だったと思いますが、導入まではしたものの、見た目の違いに戸惑い、すぐに消してしまいました。ではなぜ、となるのですが、深い意味があるわけではなく、VMware 2.0 に何か導入仕様と思った時に、思いついただけだったりします(Solaris ファンの皆さん、ごめんなさい)。

インストールしてみて感じたこと

 ほとんど自動でインストールを進めていますが、特に問題となる部分はありません。Linux のインストールが出来れば、OpenSolaris をインストールすることは普通に出来ると思います。特殊なハードウェアを使っていなければ、ですが。ただ、一つ問題があるとすれば、デフォルトの解像度が 1280x1024 となっていることですね。VMware 2.0 の Remote Console を開いているマシンは、基本的には 1024x768 な解像度のマシンになりますので、Remote Console のウインドウに使われる部分を除くと、1024x768 でもスクロールバーが生じてしまいます。ましてや 1280x1024 となると、デスクトップ PC であれば賄えるでしょうが、Note PC では 1400x1050 の SXGA+ の T21 あたりでないと厳しいことになります。

 見た目の変化は、もっとも驚いたことでした。GNOME を搭載しているため、見た目は Solaris であることに気づかず、ともすると Linux ディストリビューションの一つかと思ってしまいます。それでも、パッケージ管理ツールには、SUN が開発した独自のツールが搭載されており、よく見れば Solaris であることに気づかされます。ただ、Solaris 10 では付属していた ATOK から Anthy に変更になっているあたりに、Solaris の方針転換の影が見えているように感じます。ATOK シンパとしては、寂しい限りですが、Anthy の変換効率が実用的になったということと、無償で公開する OS に商用の製品を含めることのコストは無視できない、と考えると、必然の結果かもしれません。

 OS だけがあっても何もできない、というのは当たり前ですが、OpenSolaris ではそのあたりもきちんと考えられていて、もっとも欲しがられる Office には、OpenOffice.org 3.0 が用意されていました(2009.03.08現在)。StarSuite からオープンソースでない部分を切り離して作られた OpenOffice.org が用意されているのは、SUN らしいですね。自宅環境には、Microsoft Office は入れない主義の私には、特にうれしい限りです。

これからどうするか?

 具体的には、何も決まっていません。とりあえずインストールしてみた、というところが大きいので、使い方はまだ考えていないところです。自前のサーバーに使ってみても良いかな、とも考えていますが、管理をする意味で中身をしらない状態では、時期尚早といえるでしょうね。メインで使ってみればよいのでしょうが、さすがにメインマシンの OS を変更するまでの冒険はできませんし、メインマシン上では、Remote Console が動作してくれないので、なかなか難しいです。


Last Update is 2009/03/08. CopyRights Tazoe Kazuya 2009.