ThinkPad 760E をプリントサーバーに

まさかの玉砕報告...


ThinkPad 760E をプリントサーバーに

 これまで、常時起動している VMware-SV にプリンタをぶら下げていたのですが、どうにも室温が高くなるため、室温を下げる意味から、VMware-SV を止めることにしました。となると、代わりのプリンタサーバーが必要となるわけです。しかし、他に常時起動しているマシンとなると、DC ばかりで、Linux マシンは Web サーバーくらいになってしまいます。これは設置場所が離れていることや、Web サーバーにリソースを集中させるため、他の用途を割りあてるわけにはいきません。

 発熱量が多くなるのは、業務用サーバーを稼働させているためです。従って、そのそも発熱量が少なければ、地球に優しくデンコちゃんに怒られることも少なくなります。何より、山の神に怒られることもありません(爆)。となれば、ThinkPad によるサーバー構築が思い浮かぶのは、ある意味必然ともいえます。幸い、メインマシンを T41 に変更していることから、ThinkPad の予備機はそれなりに存在しています。従って、こういう用途には、なかなか都合がよいことになります。

 さて、どのマシンを選択するか、ということですが、これは結構頭が痛い問題でした。というのも、iP4300 は USB 接続となるわけで、USB を内蔵しているマシンとなると、ThinkPad 600 や ThinkPad 570 あたりになりますが、これらをサーバーに回すのは、少々もったいないと感じてしまい、思い切ることが出来ないでいました。幸い、USB PC カードも所有していたため、CardBus を搭載していれば、USB が利用可能になります。となると、ThinkPad 760E が該当してくることになります。さすがに Pentium マシンをこれから活用するすべもありませんので、これを選択するのは、ある種必然となりました。

 さて、ThinkPad 760E に Vine Linux を導入するわけですが、ここで問題が生じました。ThinkPad 760E は、CD Boot 不可であり、さらに搭載メモリが上限で 80MB 、当該機に搭載していた量は 32MB でした。Vine Linux 4.1 は、FD インストールが不可となっており、さらに、インストールに必要なメモリが 128MB となっており、とてもスペックを満たすことは出来ません。さてどうするか、ということになるわけです。

インストールをどうするか?

 このような場合、大別すると二つの方法が考えられました。一つは、インストール条件を満たす他のマシンに HDD を入れ替えて行う借り腹インストール、もう一つは FD boot のインストールが可能な Vine Linux 3.2 を一度導入して、dist-upgrade により 4.1 へ更新する方法です。前者を行う場合、ThinkPad 760E の HDD を取り出すことが必要となりますが、現在のマシンのように、シンプルな内装をまとっているものはそう面倒ではないのですが、ThinkPad 760E は HDD パック方式となっており、パックを開けて HDD を取り出さなければなりません。この作業は結構面倒なのです。現在、この ThinkPad 760E に搭載している MK4006MAV は、この HDD パックを開いて交換したわけですが、寄せ木細工的な作りとなっているため、不器用な私にとっては鬼門に近いものがありました。

 ということで、Vine Linux 3.2 を一度導入し、dist-upgrade にて 4.1 へ更新する方法を選択しました。さっそく 3.2 のメディアを用意することになるわけですが、生憎と、FIle Server を停止させていたため、ftp インストールで行うこととしました。メディアを用意することも面倒だな、と感じ、必要なファイルをネットワークから持ってくる ftp インストールでも、速度的には変わらないだろう、と感じたわけです。起動ディスクで認識する NIC については、FMV-J182 がありましたので、問題ない、と判断したわけです。

 しかし、世の中は、そう甘いものではありませんでした。何かというと、起動ディスクから、FMV-J182 が認識されないのです!ftpインストールは、ThinkPad 560E において行っており、その際には同じ FMV-J182 を使っていたので、すっかり安心していました。それがまさかの認識せずに、顔が青ざめていきました。実のところ、最初に使用したカードは、Melco の LPC-CB4-TX という CardBus の NIC でした。KNOPPIX でも認識され、ある程度安心していたのですが、これが起動ディスクから認識されなかったので、安全策として FMV-J182 を使うことにしていたため、これが認識されないとなると、やり方そのものを大幅に見直さなくてはなりません。絶対安心と呼べる 3com の 3C589 は、すべて実家に持って行ってしまっており、頼りたくとも使えない、という状態となっていました。

 できないものはしょうがない、ということで、Vine Linux 3.2 のメディアを用意した上で、インストールすることにしました。これであれば、間違いはないだろう、という判断からです。しかし、このためには、NOVAC の PC カード接続の CD-ROM ドライブが認識される必要があります。FMV-J182 が認識できないということは、もしかすると、CardBus そのものが起動ディスクから認識されない可能性も残っていました。そこで、メディアを落とす前に、CD-ROM ドライブが認識できることをまず確認しました。幸い、CD-ROM ドライブは認識されることが確認でき、CD-R からのインストールは、なんとか行えそうです。

インストール1回目

 メディアは Ring Server から落としてきました。さすがに B フレッツはこういう用途にはありがたく、数分でメディアはダウンロードできました。その後 CD-R に焼き付けをするわけですが、ピンポイントの使用ということになるため、CD-R メディアではなく、CD-RW メディアを使うこととしました。一度、使っているため、メディアの全消去が必要となり、これには20分程度の時間を要することとなりました。さらに、メディアの書き込みについて、CD-R の倍以上かかるため、用意するだけで、実に一時間を要してしまいました。

 メディアができ、インストール用 FD を作成すれば、後は単純にファイルの展開に要する時間ですので、マシンに頑張ってもらうこととなりました。インストールクラスは、HDD の容量の問題もあることかた、最小インストールとし、パーティション構成は、すべて DiskDruid に任せました。Windows 95 が起動できる状態とはなっていましたが、さすがにネットワークに接続できない(注)OS では使う意味がないので、すっぱり消し去ることとしました。

 Vine Linux 3.2 のインストールは、メディアの用意に時間を要したものの、それほどはまるところはありません。問題がこの後に生じてきました。

 Vine Linux 3.2 からは FMV-J182 は問題なく認識され、netconfig によって設定することで、ネットワーク接続も確認できました(我が家では DHCP は止めています)。そこで早速 4.1 へ dist-upgrade することとしました。

 Vine Linux 4.1 への dist-upgrade は、apt の参照ツリーを 3.2 から 4.1 へ変更することから始まります。/etc/apt/source.list を vi で開き、3.2 と記載されている部分を 4.1 に変更し、ファイルを保存しました。これにより、apt の参照先ツリーは、3.2 ではなく 4.1 なりましたので、残るは、apt-get update & apt-get dist-upgrade することで、更新されるはずでした。

 apt-get update し、apt-get dist-upgrade を実行させ、私は床に入りました。この作業は時間がかかるだろうと予想していました。もちろん、dist-upgrade の最終更新許可までを見届けた上ではありますが。dist-upgrade では、最終確認が求められるため、ここを確認しないでいると、いつまで待っても作業が完了しない、ということになります。そこで、眠い目をこすりこすり、何とかそのタイミング待って、眠りに陥りました。

 翌朝、私の目には、作業が完了し、プロンプトが表示されている状態が飛び込んできました。kernel や glibc なども更新されるため、そく reboot したところ、なんと起動不可になっていました。原因は、kernel が肥大化してしまい、lilo では起動出来なくなっていることにありました。そこで、grub FD を作成し、FD から boot させたところ、今度は root ファイルシステムのチェックにおいて、致命的なエラーがあり、というメッセージが表示されていました...

 fsck も実行できない状態に陥っていたことから、やむなく、作業のやり直しを行うこととしました。HDD もだいぶくたびれてきているので、不良セクタチェックを併せて行うこととし、再びの夜間作業に突入しました。まさか、この後もう二度この作業を繰り返すことになるとは、この時点では予想していませんでした...

インストール2回目

 ThinkPad 760E に Vine Linux 3.2 を導入し、昨日の反省をふまえ、最初に grub を導入することにしました。

 # apt-get install grub
 # grub-install --no-floppy /dev/hda

 これで大丈夫と思い、次に dist-upgrade に入りました。やはり夜間作業で行い、目覚めて処理が完了している事を確認し、reboot させたところ、再び root ファイルシステムの致命的なエラーのメッセージを拝んでしまいました。これには、一瞬意識が飛びました。なんと言っても、Vine Linux 3.2 導入直後に fsck によるチェックを行っており、問題のないことを確認していたので、まさかこのメッセージを再び拝むと言うことが、理解出来なかったのです...

インストール3回目 そして...

 root パーティションは手のつけられない状態のようで、fsck による修復も受け付けない状態となっていました。泣きたくなる気持ちを抑え、三度目となるインストール作業を行うこととなりました...

 三度目の正直とならないことには、これまでの苦労が報われません。そこで、今回は dist-upgrade 前に、apt を更新しておき、その上で dist-upgrade を行うこととしました。もう何が原因かわかりませんが、apt での処理になにか問題が発生しているもの、という予想の元に行動を起こしたわけです。apt の更新には、思った以上の依存パッケージがあり、結構な時間がかかりました。それでも、なんとか終了までを確認し、三度目の dist-upgrade はしませんでした。

 ネットワークからもってくるのに、なにか問題が生じているのかも、と考え、Vine Linux 4.1 の CD-R を作成し、そこから dist-upgrade を行うこととしたのです。この方法であれば、パッケージは確かなものになりますので、ネットワーク越しのエラーは発生しないはずです。

 すっかり嫌気がさしながらも、一度始めた作業を止めるわけにも逝かず、妙な義務感のみで作業を続けた結果、ようやく念願であった Vine Linux 4.1 を ThinkPad 760E 上で起動させることに成功しました。苦労が報われた瞬間であることを、この時点で私は疑っていませんでした。ただ、何か違和感を感じていることが、心残りではありました。

 Vine Linux 4.1 のリリースメディアを使ったとはいえ、その後にパッケージの更新はなされているわけです。早速 apt-get upgrade によるパッケージ更新を行おうとしたところ、名前解決ができないというエラーが表示されていました。(あれっ、/etc/resolv.conf が書き換えられたのかな?)と思い、vi で開いてみたところ、LAN 上の DNS を正しく指していました。念のため、別の DNS を指すように変更してみたのですが、一考に状況は改善されません。

 何か妙だな、と感じていた私は、あることに気づきました。それは、NIC のランプがすべて消灯しているということでした。NIC が稼働している時には転倒しているそれが消灯していると言うことは、NIC が稼働していないことを意味します。しかし、カードスロットにはきちんと装着されており、なにか抜けるような要因は感じられません。念のためと思って、一度抜いて再装着したところ、本来は認識するにしろしないにしろ聞こえるはずの beep 音が全く聞こえないのです。まさかと思いながら、syslog を確認したところ、なんと kernel は pcmcia の挙動を全くつかんでいないことが判明しました。

(なんだと〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)

 理由は全くわかりませんが、どうも、pcmcia が使えなくなっていることは疑いようのない事実です。インストールに使用した CD-ROM ドライブのインターンフェイスを装着してさえ、うんともすんとも言わないのです。そこで、正常に動作している ThinkPad T41 との pcmcia に関するパッケージの導入状況を確認したところ、pcmciautil-014-0vl1 というパッケージが不足していることがわかりました。そこで、FD にこのパッケージを入れて、rpm -ivh にてインストールしようとしたところ、udev との依存関係のエラーメッセージが表示されました。そこで、udev のパッケージも併せて FD に収納し、一括で rpm -ivh を実施したところ、今度は MAKEDEV パッケージとの依存関係エラーが表示されました。どうも、単にパッケージが不足しているだけの状態ではなくなっていました。ということは、三度インストールに失敗している、という結論のみが導かれている状態となっていました....

 さすがに事ここに至っては、これ以上 ThinkPad 760E で苦しむことは、徒労に終わってしまう間が漂っています。そこで、苦渋の選択として、ThinkPad 760E を使うことを断念し、別のマシンを選択するしかない、という結論といたしました。

 続く...


Last Update is 2007/07/08. CopyRights Tazoe Kazuya 2007.