A21e の復活

〜ボタン電池の交換は、再重要課題です(笑)〜


A21e 起動せず。

 それは、一本の電話から始まりました。

 マシン自体が、ジャンク品であり、何があってもおかしくはないのですが、それにしてもピーピーと音が鳴っている状態は過去にも経験がありません。ただ、過去の自作歴の中では、POST のエラーで beep 音がなる、という経験がありました。古いマシンなので、ボタン電池の消耗で、CMOS エラーあたりが発生しているのだろう、というあたりをつけていました。折しも、状況する機会がありましたので、ねらい目通りであれば、交換用のボタン電池を入手することで、対応できることになります。

 実家でみたそれは、私の予想をあっさりと裏切りました。電源投入後に IBM と ThinkPad のロゴが出ますが、その後にピー、ピー、ピーと Beep 音が三回鳴って、それ以上の起動プロセスが進行しないではありませんか!このような症状は、初めての自作マシンであった ZOB/V '93 で経験した、POST のエラーを彷彿させるものでした。そこで、保守マニュアルをダウンロードして。エラー音から検索すると、絶望的な宣告をうけることになりました。

システムボードの交換が必要

 気分は、ムンクでした(沈)。確かに、部品センターで注文することで、システムボードを入手することはできます。しかし、その価格は、新品でマシンを購入する以上の価格になってしまい、本末転倒になることは必至でした。ThinkPad 600 で、数多くの改造手術を行ってきてはいますが、外装とシステムボードについては、決して手をつけない、という暗黙の取り決めを持っていましたので、システムボードの交換は、事実上の廃棄宣言に他なりませんでした。

 代替機の手配を急がれていたため、あらたに ThinkPad R31 を入手して、実家に配備するとともに、起動しない A21e については回収することにしました。

あきらめるにはまだ早い

 回収はしたものの、システムボードの交換には思い切れない日々が続いていました。私の力量では、これ以上の改善を図ることは難しいと判断するまで、そう時間はかかりませんでした。

 持っていても、どうにも役立てることはできない以上、ジャンク扱いで Yahoo オークションに流すか、と考え、最後の確認を行うことにしました。そんな時に、ふと、ボタン電池をはずしてみようか、という考えが頭をもたげました。何か勝算があったわけではありません。むしろ、(やっぱり駄目だよねえ)という確認をするつもりでした。

 それでは、ということでボタン電池をはずしてみることとしたのですが、そもそもどこにあるかがわかりませんでした(笑)。保守マニュアルで確認することを忘れていました。それでも、ユーザーが開くことができる部分にあるはず、と考え、バッテリをはずしてみたところ、あっさりと見つかりました。黄色い被覆に包まれているそれは、歴代の ThinkPad の揺るぎない方針を示しているようで、ThinkPad のイメージカラーは、黒、赤、黄、なんだな、と納得してしまいました。

 ボタン電池を止めているステーをはずし、その取り外しに若干苦しめられながらも、なんとかステーをはずし、根本のコネクタをはずして、ボタン電池の取り外しに成功しました。ただ、再取り付けができるか、という点では、非常に不安が残りました。結構クリアランスの少ない構造なので、手先が不器用な私に可能なのか、という点が、問題となりました。それでも、なんとかかんとかしてみたところ、無事再取り付けに聖子しました。

 ひっくり返して、電源スイッチを押したときには、無心になっていました。IBM と ThinkPad のロゴが表示され、POST エラーを告げる Beep 音がなるかと思いきや、Windows XP の起動ロゴが表示されてくるではありませんか!!!!!!!!

マジですか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 念のため、買ってきた新品を取り付けしてみましたが、こちらでも問題なく起動するようになってしまいました。保守マニュアルを確認したときには、ボタン電池の記載はなかったように思っていましたが、何が幸いしたのか、まったくわかりませんでした。とはいえ、動くようになれば、せっかくの 15インチ液晶を生かさない手はないわけで、何らかの用途を持たせたいな、となりました。えっ、Yahoo オークションに出さないのか、ですか?そんなことする訳でないじゃないですか(爆)

今後のこと

 さて、そうはいっても、実際に何に使うか、となると、これも困ったところです。液晶が大きいことから、その見やすさを生かす役目を与えたいところですが、メインの ThinkPad T41 の 14.1 インチ液晶にもなれてしまっていることもあり、15インチ液晶を個人で使う用務は、今のところありません。自宅側の環境として、実機の DC が存在していないことからすれば、DC として使うことも視野に入りますが、その場合にはリモート操作が主体となり、せっかくの液晶を生かすことができなくなります。

 ハードウェアスペックとしても、Celeron 700MHz ということからすれば、あらたに導入する OS は、必然的に限定されます。さすがに、これから Windows 2000 ということはありませんが、Solaris あたりもdなんだんと厳しくなってくると思われます。メモリが 256MB というところも、少々厳しいような状態になりつつありますから、何をさせるかという点では、厳しい環境が待っているといえます。

 と、悲観的なことばかりをあげていますが、結局のところ、動くようになったからこそいえる話であり、これが起動不能のままであったら、きっとこの場にはなかったわけですから、ある意味で

贅沢な悩み

 でしかなんですけどね(爆笑)


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