Packet One 増速!

新たな端末を求めて


我が家のモバイル環境

 私のモバイル時の通信環境は、いろいろと移り変わっていきましたが、結局のところ、cdmaOne (PacketOne64)に絞っていました。上り/下りの通信速度を考慮すると、PIAFS 64K はメリットがあるのですが、市街地を外してしまうと、32K はおろか、接続できない場所が多く、私の使用目的からすると、使いにくいデバイスとなりつつありました。

 この結果、3月一杯で PIAFS の契約を解除しました。これまでいろいろと活躍してくれた PIAFS ではありますが、引っ越しを契機に、通勤方法が代わり、通勤時間での通信そのものが激減したことが、最大の要因ではありますが、前述した問題についても、少なくない要因ではあります。とはいえ、それほど頻度は高くないので、Packet One で十分対応可能である、と判断されたこともあります。

通話ができない!?

 実家に帰省しているとき、自宅に VPN 接続をするため、PacketOne で接続したところ、いくら接続を繰り返しても、パスワード認証から先に進まなくなってしまっていることに気づきました。この接続設定は、これまで何度も使用してきたものであり、当然ながら正しいパスワードが保存されているものですから、接続できない理由は、認証サーバーである @nifty のシステムダウンだろう、とアタリをつけ、その日は良しとしました。

 翌日になり、@nifty のユーザーサポートに照会を入れたところ、@nifty 側のログとしては、特に認証拒否をされてはいないとのことであり、もちろん @nifty で認証サーバーが止まっているようなことはない、という回答が出てきました。@nifty のユーザーサポートの指示通りに、接続設定を新規に作成したのですが、やはり認証のエラーが発生し、どうにも Packet One での接続ができない状態には変化はありませんでした。

 自宅に戻り、再度接続を試みたのですが、状況は好転せず、あいかわらず認証で失敗している状態が続いてしまい、何が悪いのかまったく予想がつかなくなってしまいまいました。そこで、別の PC にて、Packet One 接続を試みたところ、これまで同様に認証が通らない状況になり、私は一つの疑いを持ちはじめました。それは、ユーザー認証のプロセスに入る前に、何らかの通信障害が発生しているために、回線が接続できないのではないか、ということです。

 自宅に連れていった ThinkPad 570 については、再設定を試みていることから、必ずしも正しい設定が残っているとは限りませんが、自宅においていた ThinkPad 600 や ThinkPad T21 については、設定を全く変更しておらず、かつ、半月程度前には接続ができていたことが確認されており、ユーザー名やパスワードが誤っていて繋がらない、という理由は考えられませんでした。となると、怪しくなるのは、回線を構成する機器、となりました。

 PacketOne で接続する場合に利用している機器は、純正品として扱われていた東芝 APC6-40B(PC カード)と TDK UCB1464 がありました。これまでは、TDK UCB1464 ばかりで行っていたので、もう一つ残された 東芝 APC6-40B で接続できるかどうか確認すれば、できればTDK UCB1464 に問題がある、と切り分けできると考えたわけです。

 しかし結果は、東芝 APC6-40B でも、接続できない状況に変化はありませんでした。使う PC としても、ThinkPad 570 の他に ThinkPad 600 も使用しましたが、状況は改善しませんでした。

 やむなく au のページ で情報を集めたところ、au で PacketOne 利用者であれば、特別な申し込みなしで使用できる au.net というインターネット接続サービスが利用できることがわかり、さっそく設定をしてみたのですが、やはり接続できない状態になってしまいました。通信経路の問題ではなく、PC の設定の問題ではない、となれば残るは端末が怪しい、となるわけですが、さすがに私も、複数の携帯電話までは所有していないため、確認の仕様がありませんでした。

 そこで、au の電話サポートに連絡をとったところ、持ち込みで故障かどうかの判断ができる店舗を紹介されました。さっそく電話で連絡をし、端末をもちこんでみたところ、不安が的中してしまいました。ショップの動作確認用端末では問題なく接続できる設定にも関らず、私の端末では、私と同様の状態になってしまい、ユーザー認証が通らない状態が再現されてしまいました。結局、端末の故障で、PacketOne が使用できない状態になっていた、というオチのようです(T_T)

端末の更新

 故障していることが判明した C415T ですが、そのまま修理に出すことは、さすがにためらわれました。端末そのもののがもつ機能としてはさほど不満らしき物はありませんが、データ通信を行う上では、14.4kbps の上り回線となっていることがボトルネックとなり、データ通信ではひっかかりを感じること、という不満があったのです。ところが、最新の端末では、下りの高速化だけでなく、上りも高速化されているということを知り、これまでのままで良いかどうかに疑問を持ちはじめました。一般的には下り回線が 144Kbps に拡張されている、というメリットが大きそうですが、それ以上に上り回線が 64kbps となっていることの方が、私にとってはメリットが高いと言えました。

 Internet のブラウズだけであれば、下り回線さえある程度高速であれば、それほどストレスにもならないでしょうが、リモートメンテナンスや外から自宅に VPN 接続を行っている私の場合は、上り回線で送るデータもそれなりにあるため、両方の回線とも一定の速度が必要となっていました。その意味では、従来の Packet One 64 よりも、PacketOne 144(と私は呼んでいます)の方が、よりメリットがあります。

 現在、多くの携帯電話では、カメラが標準装備となり、携帯で写真をとることが、普通のことになりつつありますが、たかだか30万画素のカメラでは、携帯の液晶で見る程度ならそうでもないでしょうが、カメラとしての使い方を考えた場合には、十分ではありません。そんなことを言うなら、デジカメを別に持てば良い、という人もいるでしょうが、すでに手元には Olympus C-920L がありますので、あえて携帯でカメラが無ければならないような使い方もありません。風の噂には、DoCoMo が 100万画素を搭載した 505 を出す、ということも聞こえてくれば、現在の 30万画素のデジカメが突いた携帯は、私には無用のアイテムです。

 カメラは不要となれば、自ずと選択の幅は狭くなります。買い替えを予想していたわけではないため、資金も潤沢どころか、一杯一杯のところでさえあります。ということで、私が選択したのは、Packet One 144 に対応した c1012k でした。最大の理由は、これがもっとも安かった、ということです(爆笑)。おまけに、au のポイントがたまっていたため、実際に請求されたのは、2000円強でした。

Packet One 144 は使えるか?

 端末は Packet One 144 に対応しましたが、データ通信デバイスはどうしましょう?実は意外な解決法がありました。以前購入していたUSB 通信ケーブル TDK UCB1464 が、Packet One 144 に対応していたのです。Packet One 64 だけの対応と思っていただけに、これは思わぬ朗報でした。これを知ったのも、実のところ怪我の功名だったりします。というのも、新たに XP へ USB1464 をセットアップしようとしたときに、最新のドライバを求めて、TDK の Web を見たところ、Packet One 144 の対応ドライバが公開されていて、UCB1464 が Packet One 144 に対応していることがわかったのです。つまり、データ通信ケーブルもすでに対応品を使っていて、端末だけが未対応という環境になっていたのでした。

 端末を更新したことで、Packet One 144 を使う用意はできました。後は実際に接続するだけです。期待に胸を膨らませ、Packet One 144 で接続してみました。Packet One 144 で接続すると、Packet One 64 とは、接続速度が明らかに異なります。下りが速くなったことはもちろんですが、上りの回線速度が向上したことにより、回線速度の制御信号がよりスムーズに送信されるため、全体的に通信速度が向上することになるのです。感触的には、PIAFS 64K と遜色なく、パケット通信をしているとは思わないほど、快適になりました。

 通信速度だけを見ると、AirH" が上り:32Kbps 下り:128Kbps ですので、PacketOne 144 の方が高速です(上り:64Kbps、下り:144kbs)。これまで、AirH" に引きずられていたしがらみも、すっかりなくなりました。確かに AirH" にはつなぎ放題プランがあるため、通信料金の点では、Packet One 144 が劣る部分もありますが、少なくとも私の使用頻度からすれば、ミドルパック(2000円で10,000円分の通信が可能)で十分足ります。


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