ThinkPad R40 の迷走

〜起動不能から復活まで〜


R40 起動不能

 気づいたのは、実家のサーバーが開けなかったことからでした。ping を実行してみたところ、Destination Host Unreacheable になり、ネットワーク的に接続されていないようです。となると、VPN セッションがおかしいということになります。そこで、VPN Server に接続しようとしたところ、「サーバーが見つかりません」のメッセージが返って来るではありませんか!明らかに異常事態が発生していました。

 ネットワーク的に接続されていないことから、リモート操作は行えません。このため、ラックからマシンを取り出してきたところ、Local でも反応がなくなっていました。何が起きているかわかりませんが、かなり危険な状態になっていることは疑いようがありません。そこで、非常に行儀の悪い方法ではありましたが、強制電源断を行いました。しかし、これが断末魔の叫びを引きこすとは、この時点では予想だにしていませんでした。

 再通電してみたところ、LCD に火が入りません。それどころか、月のインジケータが点灯して、まるでスリープ状態にはいっているかのような状況となっていました。バッテリ駆動をしているわけではなく、AC 駆動としていることから、そもそもスリープに入ること自体がおかしい状態です。胸に湧き出していた不安の火が、大きく猛り始めていました。

 スリープ状態は、OS の機能で実現されている、と考え、何らかの方法で起動だけでもしないと何もできない、ということで、HDD を外し、本体のみで起動確認をしてみたのですが、この状態でも、月のため息(って、ロマンチックにしてどうするのよw)は変わりませんでした。HDD を外していてもダメ、ということからすれば、ソフトウェア的な問題ではなく、ハードウェア的な問題となっていることは、疑いようがありません。その後、数日にわたって、通電試験を行ってみましたが、一向に回復する気配は見えませんでした。 

 R40 が息絶えた瞬間でした。

R40の復活

 その後の R40 は惨めなものでした。起動不能となったマシンは、積み重ねられており、どうやって処分しようか、と考えていました。代替品として購入した R31 が代役を務めてくれていたこともあり、出費こそかさみましたが、正常稼働はなんとか果たせていました。

 きっかけは、他愛のないことから始まりました。VMware Server 2.0 が正式リリースされ、メインの VMware Server に導入する前に、試験的に、メインマシンの T41 に導入してみました。ところが、使用している Vine Linux 4.2 が正式サポート対象になっていないこともあり、うまく動作させることができませんでした。そこで、正式に対応しているディストリビューションを導入して、試してみることにしたわけです。VMware の性質から、VMware の中に導入することはできませんので、単体のマシンを用意する必要があります。そこで、HDD は新品で購入していた R40 を思い出し、資源の再利用を行うこととしたわけです。

 なにげなく、電源スイッチを押下したところ、これまでとは異なり、正常な起動プロセスを経て、OS が立ち上がって来るではありませんか!とはいえ、まだ余談は許しません。一度だけうまくいっても、二度目がない、ということは、悲しいかな、何度か経験があります。しかし、予想に反して、二度目の通電でも正常に起動してきました。(なんなんだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (*_*) )

 起動確認を行う意味で、Vine Linux のインストールを行ってみました。途中で止まることなく完了したことから、たしかに正常動作しているようです。エイジングの意味での耐久テストを48時間行ってみましたが、正常に動作していました。ただ、エイジングを行った結果、CPU ファンが、痛んでいる模様で、時々、金属音が発生するようになっていることが判明しました。もしかすると、かつて落ちていた理由は、この CPU ファンの劣化にあった可能性が考えられます。今後、CPU ファン交換を予定しています。

R40 の今後

 さて、どうしましょう?2台目の VMware Server マシンにする方向は強いのですが、今のメモリ 512MB では、ゲスト OS に割り当てできるメモリとしては、少々不足しています。OS は Linux にして、X を導入しない予定であるため、ホスト OS にはそれほどメモリを消費されることはありません。ただ、昨今の OS のメモリ要求量が 256MB 以上のため、今のままでは、VMware 自体が利用するメモリと合わせて、1台の仮想マシンが限界となってしまいますので、ちょっとスペック不足となっていますね。


Last Update is 2008/11/03. CopyRights Tazoe Kazuya 2008.